危険物乙4 過去問 物理・化学
「問58. 燃焼範囲の解説」


問58. 燃焼範囲の解説

ポイント !!
1燃焼しやすい条件(酸素との接触面積大、熱伝導率小、発熱量大など)を理解しましょう。
2燃焼可能な濃度の蒸気を発生させる液体の最低温度を、引火点といいます。発火点との違いを理解しましょう。
3可燃性蒸気が引火する蒸気濃度の範囲を燃焼範囲といいます。

次の文から、引火点及び燃焼範囲の下限界の数値として考えられる組合せはどれか。

「 ある引火性液体は、液温40℃で液面付近に濃度8%(容量)の可燃性蒸気を発生した。この状態でマッチの火を近づけたところ引火した。 」

  • (引火点)25℃(燃焼範囲の下限値(容量))10%
  • (引火点)30℃(燃焼範囲の下限値(容量))6%
  • (引火点)35℃(燃焼範囲の下限値(容量))12%
  • (引火点)40℃(燃焼範囲の下限値(容量))15%
  • (引火点)45℃(燃焼範囲の下限値(容量))4%

「2」が正解

問58. 燃焼範囲の解説

当設問のポイント !!

40℃で8%の濃度があり、燃焼している。

  • 引火点とは・・・液体が空気中で引火したとき燃えだすのに十分な濃度の蒸気を液面上に発生する最低の温度であり、可燃性液体を加熱又は冷却していくとき、液面付近の蒸気濃度がちょうどその蒸気の燃焼範囲(爆発範囲)の下限界に達したときの液温がすなわち引火点となる。
  • 燃焼(爆発)範囲とは・・・可燃性蒸気と空気の混合気体が、熱源があれば燃焼することができる可燃性蒸気の濃度範囲をいい、混合気体に対する可燃性蒸気の容量は%(パーセント)で表す。

燃焼範囲について

ガソリンなどの可燃性の液体は、液体表面から発生する蒸気が薄いと引火しませんが、反対にあまり蒸気が濃くても引火できません。

蒸気と空気との混合の割合が、一定の範囲にあるときだけ、点火すると燃えはじめます。このときの空気中の蒸気濃度の範囲を「燃焼範囲」といいます。例えば、ガソリンの燃焼範囲は、1.4~7.6%です。(単位には「vol%」が使われます)蒸気濃度がそれより濃くても薄くても、ガソリンは引火しません。

蒸気濃度 = 蒸気 ÷(空気 + 蒸気)× 100で求めることができる。

また、燃焼範囲の下限値は、液体温度が引火点に達したときの蒸気濃度です。この値が低い物質ほど、少ない蒸気で引火しやすくなります。

危険性を比較する数値

一般に、引火点や発火点は低いものほど危険性が高く、燃焼範囲は広いほど危険性が高いといえますね。このほか、次のような数値も物質の危険性を比較するときの目安になります。

数値が大きいほど危険

  • 燃焼範囲
  • 燃焼速度
  • 蒸気圧
  • 燃焼熱
  • 火炎伝播(かえんでんぱ)速度

数値が小さいほど危険

  • 引火点
  • 発火点
  • 燃焼範囲の下限値
  • 最小着火エネルギー
  • 電気伝導度
  • 沸点
  • 比熱

主な第4類危険物の物性値

- 引火点(℃) 発火点(℃) 沸点(℃) 燃焼範囲(vol%) 比重
二硫化炭素 -30 90 46 1.0~50 1.26
ジエチルエーテル -45 160 35 1.9~36 0.7
アセトアルデヒド -39 175 20 4.0~60 0.8
酸化プロピレン -37 449 35 2.8~37 0.83
ガソリン -40 300 40~220 1.4~7.6 0.7~0.8
ベンゼン -11 498 80 1.2~8.0 0.88
トルエン 4 480 111 1.1~7.1 0.87
アセトン -20 465 57 2.2~13.0 0.79
メチルアルコール 11 385 65 6.0~36 0.79
エチルアルコール 13 363 78 3.3~19 0.79
灯油 40 220 145~270 1.1~6.0 0.8
軽油 45 220 170~370 1.0~6.0 0.85
重油 60~150 250~380 300 - 0.9~1.0

参考書によって多少数値に誤差があります。

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